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出田 敬三 IDETA KEIZO

職名

学長/教授/図書館長

プロフィール

作曲家。指揮者。ウィーン国立音楽大学作曲科卒業。ウィーン市立音楽院指揮科修了。作曲を高田三郎、E. ウルバンナー、指揮をG. ロジェストヴェンスキー、P. シュヴァルツ、合唱指揮をG.トイリング、トランペットを北村源三の各氏に師事。ニューヨーク・カーネギーホール、ヨーロッパ、アジア等、国内外で活躍。作品はオペラ「細川ガラシア」「おてものバッテン嫁入り」「南風(はえ)吹けば楠若葉(くすわかば)」をはじめ、現代音楽、ピアノ協奏曲、式典音楽(国体・全国高校総体等)、放送音楽、ポップス、童謡、NHK「みんなのうた」、「おもいで宝箱」(島津亜矢・テイチク)まで作品は幅広い。合唱曲集「コーラス ラララ」(カワイ出版)や小学校教科書「どんなゆめ」(教育出版)等、多数出版。

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団や九州交響楽団等を指揮。米国・モンタナ州ボーズマン市「名誉市民章」、「くまもと県民文化賞・特別賞」「熊本県文化懇話会賞」等受賞。2013 年3 月、ウィーン楽友協会大ホールで「ファゴット協奏曲」(独奏・馬込勇)が演奏。『交響詩曲「伊東マンショ~時を超える祈り~」』が2017 年3 月、サン・ジョバンニ・イン・ラテラノ教会(イタリア・ローマ)にて世界初演。9月にはカワイ出版より混声合唱版の楽譜が出版され、12月に熊本と長崎で日本初演された。2017年8月、ブロックフルートとファゴットのための「日本・熊本民謡による幻想曲」がオーストリア・リンツで、第59回熊本県芸術文化祭オープニングステージ委嘱作品マリンバとオーケストラのための協奏曲「祈り」(マリンバ独奏・出田りあ、管弦楽・横浜シンフォニエッタ、指揮・山田和樹)が世界初演された。

現在、平成音楽大学学長・教授。日本作曲家協議会・日本現代音楽協会・日本童謡協会、各会員。日本音楽著作権協会正会員。全国音楽療法士養成協議会会長。九州音楽コンクール実行委員長。熊本県私立大学協会会長。熊本オペラ芸術協会会長・芸術監督。女声合唱団「平成カンマーコール」常任指揮者。NHK全国学校音楽コンクール・全国邦楽コンクール等の審査員を務める。

メッセージ

私が音楽の道に進むきっかけになったのは、少年時代にウィーン少年合唱団の歌声を聴いたことです。

この世にこんなにも素晴らしい歌声があったのかと、感動しました。
いま、こうした感動やきっかけ、方向性が見えない若い人が多いようですね。
その意味でも、音楽家は「人が生きていく上で、音楽がかけがえのないものだ」と証明しなければいけません。生きていることの素晴らしさ、楽しさ、美しさ、ときには悲しさを、音楽を通じて訴えたり、表現すること。それが音楽なのです。たとえば、同じ曲でも一回一回演奏する度に毎回違います。決して同じ演奏ではいけないんです。それが音楽であり、生きて感情を持っている人間の表現なんですね。

音楽は続ければ続けていくほど自分が見えてきます。これはクラシックの世界に限ったことではありません。

バッハの時代から現代まで、ドミソの和音が構成されていて音楽は変わっていないんですから。

これまで日本の音楽教育は西洋音楽、特にヨーロッパの音楽の模倣でした。しかし、これからは日本から発信していくことが大切だと考えています。文化と文化の融合や最新のコンピュータ技術と伝統の共演など、独自の音楽が必要ですね。エネルギーにあふれた若い人たちが、音楽の感動を伝えると同時にその歓びを自分で感じながら、新しい音楽の世界を創造してくれることを私は期待します。